治療薬の種類と特徴は?

重症ぜんそくと診断された人

ぜんそくの予防・管理ガイドラインでは、重症と診断されるぜんそくの一部に追加療法として新しい治療(抗IgE抗体療法)がすすめられています。

(ご注意)抗IgE抗体療法はすべての成人ぜんそく患者さんに適用されるわけではなく、既存治療でぜんそく症状のコントロールが不十分であり、IgEのレベル、アレルゲンの有無、体重等がその使用要件を満たした患者さんに対し、主治医がその追加使用が必要と判断した場合にのみ投与されます。

現在の治療を考慮したぜんそく重症度の分類(成人)

現在の症状を<表1>縦の項目から選び、現在の治療を横の治療ステップから選んでください。治療ステップは<表2>から選んでください。

これらが交わった箇所が現在のあなたの重症度です。<表1>の重症持続型、最重症持続型の人は、新しい治療の対象になることがあります。

ぜんそくセルフチェックを使うと簡単にチェックできます。

<表1>
現在の治療ステップ
現在の治療における患者の症状
ステップ 1
ステップ 2
ステップ 3
ステップ 4
コントロールされた状態*1
●症状を認めない
●夜間症状を認めない
軽症間欠型 軽症持続型 中等症持続型 重症持続型
軽症間欠型相当*2
●症状が週1回未満
●症状は軽度で短い
●夜間症状は月に2回未満
軽症間欠型 軽症持続型 中等症持続型 重症持続型
軽症持続型相当*3
●症状が週1回以上、しかし毎日ではない
●月1回以上日常生活や睡眠が妨げられる
●夜間症状が月2回以上
軽症持続型 中等症持続型 重症持続型 重症持続型
中等症持続型相当*3
●症状が毎日ある
●短時間作用性吸入β2刺激薬がほとんど毎日必要
●週1回以上日常生活や睡眠が妨げられる
●夜間症状が週1回以上
中等症持続型 重症持続型 重症持続型 最重症持続型
重症持続型相当*3
●治療下でもしばしば増悪
●症状が毎日ある
●日常生活が制限される
●夜間症状がしばしば
重症持続型 重症持続型 重症持続型 最重症持続型
*1 同一治療継続3~6か月でステップダウンを考慮する。
*2 各治療ステップにおける治療内容を強化する。
*3 治療のアドヒアランスを確認し、必要に応じ是正してステップアップする。

 

<表2>
治療
ステップ1
治療
ステップ2
治療
ステップ3
治療
ステップ4







吸入ステロイド
(低用量)
吸入ステロイド
(低~中用量)
吸入ステロイド
(中~高用量)
吸入ステロイド
(高用量)
上記が使用できない場合以下のいずれかを用いる

LTRA

テオフィリン徐放製剤


(症状が稀であれば必要なし)
上記で不十分な場合に以下のいずれか1剤を併用

LABA
(配合剤の使用可)

LTRA

テオフィリン徐放製剤
上記に下記のいずれか1剤、あるいは複数を併用

LABA
(配合剤の使用可)

LTRA

テオフィリン徐放製剤
上記に下記の複数を併用


LABA
(配合剤の使用可)

LTRA

テオフィリン徐放製剤

上記のすべてでも管理不良の場合は下記のいずれかあるいは両方を追加

抗IgE抗体2)

経口ステロイド3)



LTRA以外の
抗アレルギー薬1)
LTRA以外の
抗アレルギー薬1)
LTRA以外の
抗アレルギー薬1)
LTRA以外の
抗アレルギー薬1)
発作
治療
4)
吸入SABA 吸入SABA 吸入SABA 吸入SABA
LTRA:ロイコトリエン受容体拮抗薬 LABA:長時間作用性β2刺激薬 SABA:短時間作用性β2刺激薬
1)
抗アレルギー薬とは、メディエーター遊離抑制薬、ヒスタミンH1拮抗薬、トロンボキサンA2阻害薬、Th2サイトカイン阻害薬を指す。
2)
通年性吸入抗原に対して陽性かつ血清総IgE値が30~700 IU/mLの場合に適用となる。
3)
経口ステロイドは短期間の間欠的投与を原則とする。他の薬剤で治療内容を強化し、かつ短期間の間欠投与でもコントロールが得られない場合は、必要最小量を維持量とする。
4)
軽度の発作までの対応を示し、それ以上の発作については「急性増悪(発作)への対応(成人)」を参照。

解説

ぜんそくの専門医の先生方によって作成された「喘息予防・管理ガイドライン2009」では、ぜんそくの程度(重症度)をせきや痰、ぜんめいなどのぜんそくの症状、発作の回数や強さ、夜間の発作の回数、呼吸機能のレベルなどによって判定し、重症度に応じて段階的な治療をすることをすすめています。
重症度判定で「重症持続型」「最重症持続型」と判定され、今までの治療で症状がコントロールされず、アレルギー性ぜんそくと診断される場合は、新しい治療(抗IgE抗体療法)の対象になる場合があります。詳しくは主治医に相談してみてください。

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