ぜんそくの治療の特徴は?

監修:国際医療福祉大学 教授 山王病院 アレルギー内科
足立  満 先生

治療薬は大きく2種類にわけられます

ぜんそくの治療薬は、日頃から使用して症状をコントロールする薬と、発作が起こったときに症状を抑える薬の2種類があり、両方を使って上手に管理します。

コントローラー(長期管理薬):日頃から使用して症状をコントロールする薬

●吸入ステロイド薬
気道の慢性的な炎症を抑え、発作が起こらない状態に改善させる喘息治療薬の中心です。
気道の炎症を抑え、傷ついて過敏になった状態を改善する効果が最も高い薬剤です。
専用の吸入器を用いたドライパウダータイプ、加圧式の定量噴霧式吸入器を用いたエアゾールタイプ、そしてネブライザーを用いたタイプの3種類があります。薬剤が口の中に残ったままでは、カンジダ口内炎やしわがれ声、味覚の違和感などを起こす場合があるので、吸入後に必ずうがいをしましょう。

●長時間作用性β2刺激薬
狭くなった気道をひろげる作用があります。
吸入薬、貼り薬、飲み薬があり、長時間にわたって効果が持続します。なお、吸入ステロイド薬と併用すると、ステロイド薬の抗炎症効果を強めるはたらきがあります。
副作用として、ふるえ、動悸、脈が速くなるなどがみられることがあります。

●吸入ステロイド薬と長時間作用性β2刺激薬の配合剤
吸入ステロイド薬と長時間作用性β2刺激薬が1つの吸入器に入っているタイプの薬剤です。吸入の手軽さと効果に期待が寄せられています。

●ロイコトリエン受容体拮抗薬
狭くなった気道をひろげる作用と、炎症を抑える作用があります。
喘息にアレルギー性鼻炎を合併している患者さんにも使われます。
副作用として、発疹、眠気、頭痛などがみられることがあります。

●テオフィリン徐放製剤
狭くなった気道をひろげる作用と、炎症を抑える作用があります。
気管支拡張作用は、長時間作用性β2刺激薬と比べると穏やかですが、作用時間が長く、夜間の喘息コントロールに適しているといわれています。
血液中に存在する薬剤の濃度が高くなると副作用が出やすく、濃度が低いと効果が弱くなってしまう場合があるので、医師の指示を守って服用することが大切です。

●抗IgE抗体製剤
抗IgE抗体製剤は、気管支ぜんそくの原因の1つで、アレルギー反応の引き金となるIgE抗体という体内の物質のはたらきを抑え、気道の炎症をしずめます。投与は、月に1又は2回、病院や診療所にて皮下に注射します。
抗IgE抗体療法は、すべての喘息患者さんに適応されるのではなく、ダニやハウスダストなど通年性のアレルゲンが原因となっているアレルギー性喘息患者さんのうち、高用量の吸入ステロイド薬と複数のコントローラーを服用しても喘息症状のコントロールがうまくいかない患者さんに対する追加の治療薬として投与されます。
まず16週間投与してから効果を判断し、継続するかを判断します。副作用として、注射部位の反応(赤み、かゆみなど)やじんましんなどが起こる場合があります。

●抗アレルギー薬/漢方薬

上記の薬剤を複数併用してもコントロール不良の場合
●経口ステロイド薬

リリーバー(発作止め):発作がおきたときに使用して症状を抑える薬

●短時間作用性β2刺激薬
狭くなった気道をひろげる作用があります。
息苦しくなったとき、ヒューヒュー・ゼーゼーといった自覚症状があるときなどに用いられます。
以前は喘息治療薬の中心でしたが、現在は喘息発作時に限り使われるリリーバーとして位置付けられています。
即効性があり、20分以内に効果が現れ、作用が4時間程度続きます。ただし、この薬剤の使用回数が増えることは、喘息のコントロール状態が良くないことを意味しますので、使用回数が増えてきたら、医師に相談してみましょう。

●経口ステロイド薬
発作時の炎症を抑える作用があります。
抗炎症作用は強力ですが、効果が現れるまで2~3時間程度かかるため、急な症状の悪化には、短時間作用性β2刺激薬を併用します。2つの薬剤をあわせることにより、気管支拡張作用に抗炎症作用が加わり、発作が抑えられます。
医師の指示にしたがって服用し発作を改善しましょう。

 

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