アレルゲンいろいろ

監修:国立病院機構相模原病院 病院長・臨床研究センター長
秋山 一男 先生
国立病院機構相模原病院 臨床研究センター 病態総合研究部長
谷口 正実 先生
第9回 ユスリカ(昆虫)

蚊と区別がつきにくいユスリカ(揺すり蚊)。どちらがユスリカでどちらが蚊?

ユスリカはハエ目に属する昆虫で、2枚の羽をもち、蚊によく似た外観をしています。成虫の大きさは1~10mm程度。幼虫は水中に巣をつくり、藻や有機物を餌にしています。巣の中に新鮮な水をとり入れるため、体を揺すっていることからこの名前が付けられました。アレルゲンとしてはじめて報告されたのは、アフリカのスーダンに造られたナイル河のダム湖周辺、その後アメリカの五大湖周辺、ベニスなどでも報告されています。日本では富山県ではじめて報告され、その後の調査で、全国のどこの陸水域でもぜんそくを発生させることがわかりました。主な種類にセスジュユスリカ(学名: Chironomus yoshimatsui )、オオユスリカ(学名: Chironomus plumosus )などがあり、春から秋にかけて大量発生します。
ここで冒頭の問題の答えです。ユスリカは前脚が長く、前脚を伸ばして止まります。口は退化して吸血することはありません。よって答えは左側。ユスリカは蚊柱を形成し、うるさい虫、洗濯物を汚す虫として嫌われますが、幼虫のときには河川や湖、沼の汚染物質をとり込んだ微生物や藻類を食べることから、水質浄化に役立つ益虫としての側面もあります。

発生時期には水辺に近づかないことが大切!

ユスリカは花粉と同じように屋外の吸入アレルゲンですが、屋内の塵の中にも含まれています。ユスリカぜんそくの人は、春から秋にかけては河川や湖、沼などに近づかないことが大切です。また、屋内の窓枠や電灯内に死骸がたまっていることがあり、週に1回程度は丁寧に掃除することも肝心です。

【参考】
小屋二六,永倉俊和 編集: 気管支ぜん息に関わる家庭内吸入性アレルゲン―現在の知見とその対策,東京,メディカルレビュー社,1999
ぜんそくをおこすアレルゲンを調べるにはIgE抗体検査が行われます。
ダニのほかにもさまざまなアレルゲンがあります。自分のアレルゲンをご存じない方は検査してみてください。
詳しくは、 まずはアレルゲンをみつけるIgE抗体検査を をご覧ください。
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