アレルゲンいろいろ

監修:国立病院機構相模原病院 病院長・臨床研究センター長
秋山 一男 先生
国立病院機構相模原病院 臨床研究センター 病態総合研究部長
谷口 正実 先生
第8回 カビ(真菌)

屋外の空気中にただようカビ。もっとも多いのはクロカビ、アカカビ、アオカビ、コウジカビのどれ?

カビは真菌の一群で、キノコや酵母などの仲間です。その色あいから俗称でよばれていますが、正式にはちゃんと名前が付いています。クロカビは壁のしみの原因になるカビで、クラドスポリウムといいます。アカカビはフザリウム、アオカビはペニシリウムといい、ブルーチーズにも使われます。味噌や醤油をつくるのに使われる麹菌などのコウジカビはアスペルギルスといいます。カビは体の一部を胞子として分離し増殖するため、空気中にも多く浮遊し、吸入アレルゲンとなります。
ここで冒頭の問題の答えです。空気中に多く飛散する真菌は地方によって異なりますが、神奈川県相模原地区での落下培養法による検討(1992年調査)では、クロカビがもっとも多く22.6%、アカカビは4.0%、アオカビ2.1%、コウジカビ1.1%でした。よって答えはクロカビ。ただし、ダニや花粉のように曝される量によってアレルゲンに感作される確率が高まるのと違い、カビアレルゲンは空気中の飛散量が多いからといって感作される確率が高いとはかぎらないという特徴があります。どのカビがアレルギーを引きおこしやすいかは別の問題のようです。

*クロカビ(学名: Cladosporium )、アカカビ(学名: Fusarium )、アオカビ(学名: Penicillium )、コウジカビ(学名: Aspergillus )

住環境のカビ対策をマスターしよう!

室内は風通しをよくすることが肝心です。掃除機のダストパック、エアコンフィルターも定期的に掃除しましょう。ぬれたふきんやタオル、浴室マットなどは日光にあてるとよいでしょう。乾燥と紫外線によって効果が高まります。真菌は50~60℃、5~50分の湿熱でほとんどが死滅するので煮沸消毒できるものは効果的です。冷蔵庫も食べかすがないかなど定期的にチェックしましょう。

【参考】
高鳥美奈子,信太隆夫,秋山一男,高鳥浩介: 最近10年間の相模原地区の空中飛散真菌,アレルギー,43.1-8,1994
小屋二六,永倉俊和 編集: 気管支ぜん息に関わる家庭内吸入性アレルゲン―現在の知見とその対策,東京,メディカルレビュー社,1999
ぜんそくをおこすアレルゲンを調べるにはIgE抗体検査が行われます。 
ダニのほかにもさまざまなアレルゲンがあります。自分のアレルゲンをご存じない方は検査してみてください。
詳しくは、 まずはアレルゲンをみつけるIgE抗体検査を をご覧ください。
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