アレルゲンいろいろ

監修:国立病院機構相模原病院 病院長・臨床研究センター長
秋山 一男 先生
国立病院機構相模原病院 臨床研究センター 病態総合研究部長
谷口 正実 先生
第6回 スギ花粉

ダニとならんでアレルゲンの横綱、スギ花粉。花粉症はおこすが、ぜんそくをおこしにくいのはなぜ?

国立病院機構相模原病院のアレルギー外来を訪れた1,912名の患者さんを対象に、どのアレルゲンに感作されているかを調べた結果、40%を超えてダントツに多かったのがダニとならんでスギ花粉でした。植物には花粉を雌しべに運ぶしくみとして、風を利用する風媒花、虫を利用する虫媒花、動物に運んでもらう動物媒花などがあります。虫媒花は昆虫を誘うため、花で自らを飾り立てたり、蜜を出したりとさまざまな工夫をしていますが、風媒花は風まかせということもあり、受粉の確率を高めるため大量の花粉を飛散させることになります。
ここで冒頭の問題の答えです。花粉やダニなどの吸入性アレルゲンは、鼻から吸い込んで気道のどこまで入っていくかによって、どのような症状が出るかが決まります。花粉は小さなものでも直径20μm(マイクロメートル:1mmの100分の1)で、直径10μmのダニに比べると2倍も大きく、気管や気管支まで入っていくことができません。そのため目や鼻の症状にとどまり、ぜんそくをおこしにくいというわけです。よって答えは、粒子が大きいからでした。わかりましたか?

花粉症の人は、花粉を室内に侵入させない工夫を!
花粉の飛散時期には外出をひかえるのが予防策として効果的ですが、花粉を室内に侵入させない工夫も大切です。衣類などに付着して持ち込まれることに注意している人は多いと思いますが、台所や浴室の換気扇による侵入もばかになりません。換気扇を運転すると室内が陰圧になるため、窓や換気口の隙間から花粉が侵入してきます。このような場合には窓際や換気口付近の掃除を念入りにするとよいでしょう。

【参考】
秋山一男,安枝浩 監修: 知っているようで知らないアレルゲンQ&A―ご家庭での環境改善に向けて―,東京,財団法人日本予防医学協会,2006
ぜんそくをおこすアレルゲンを調べるにはIgE抗体検査が行われます。 ダニのほかにもさまざまなアレルゲンがあります。自分のアレルゲンをご存じない方は検査してみてください。
詳しくは、 まずはアレルゲンをみつけるIgE抗体検査を をご覧ください。
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