アレルゲンいろいろ

監修:国立病院機構相模原病院 病院長・臨床研究センター長
秋山 一男 先生
国立病院機構相模原病院 臨床研究センター 病態総合研究部長
谷口 正実 先生
第5回 ハムスター

ハムスターを飼っている家族でハムスターぜんそくになりやすいのは、
お父さん、お母さん、こどものうち、だれ?

ウサギ、モルモット、ハムスター、マウス、ラットなどげっ歯類のなかでもっとも感作率が高いのがハムスターです。飼いはじめてからぜんそくが発症するまでの期間がおよそ1年と短く、感作力、ぜんそくをおこす力が強いことがわかります。ハムスター、マウス、ラットの3種類の間には比較的強い共通の抗原性があり、1種類に感作されていれば他の2種類にも感作されている割合が高くなります。つまり、マウスに感作されていれば、ハムスターにも感作されやすくなるというわけです。
ここで冒頭の問題の答えです。ハムスターぜんそくはこどもではなく、成人とくに父親に多い傾向があると報告されています。成人のアレルギー患者さんを対象に、どのげっ歯類に感作されているかを調べた結果によると、ハムスターが約30%と高く、その頻度はハムスターを飼っている家庭の頻度よりも高いことがわかりました。げっ歯類を飼っていない家庭でもハムスターに感作されているアレルギー患者さんがいるというわけです。その理由としては、家庭あるいは職場の塵にネズミアレルゲンが存在し、日常的にハムスターと共通の抗原性をもつネズミアレルゲンに曝されているからではないかと考えられています。よって、答えはお父さん。ハムスターをかわいがるこどもより、お父さんがハムスターぜんそくになりやすいとは不思議ですね。

ハムスターによるアナフィラキシーショックに注意!
アナフィラキシーショックとは急性のアレルギー反応によっておこり、蕁麻疹、胸の不快感、血圧低下、のどの浮腫、呼吸困難、意識障害などにより、場合によっては生死にかかわることもあります。この怖いアナフィラキシーショックがハムスターにかまれることでおこることが報告されています。ハムスターぜんそくの患者さんは飼うのをやめるのが一番ですが、飼っている場合にはかまれることのないように十分注意してください。

【参考】前田裕二: ペットと呼吸器疾患, 気管支喘息. 日本胸部臨床 62, 383-402, 2003

ぜんそくをおこすアレルゲンを調べるにはIgE抗体検査が行われます。 
自分のアレルゲンをご存じない方は検査してみてください。
詳しくは、 まずはアレルゲンをみつけるIgE抗体検査を をご覧ください。
  • 小
  • 標準
  • 大
  • 施設検索
  • Web TV:ぜんそくを分りやすく解説する動画ライブラリ
  • 連載マンガ:イゲコンのぜんそく克服術まんが 上大岡トメ
  • 小児ぜんそく向け e-ぜんそく.comへ