アレルゲンいろいろ

監修:国立病院機構相模原病院 病院長・臨床研究センター長
秋山 一男 先生
国立病院機構相模原病院 臨床研究センター 病態総合研究部長
谷口 正実 先生
第1回 ダニ

ぜんそくの大敵、ハウスダストに含まれるダニ。ドイツ(ベルリン)、スウェーデン(ストックホルム)、ブラジル(サンパウロ)、日本のなかで、ダニがもっとも暮らしやすい国はどこ?

アレルゲンはアレルギー反応を引きおこす物質(抗原)のことです。空気といっしょに吸い込まれるもの、食べ物などに含まれるもの、皮膚から体のなかに入るものにわけられます。なかでもぜんそくを引きおこすアレルゲンとしてもっとも重要なのがハウスダストに含まれるチリダニです。ヤケヒョウヒダニとコナヒョウヒダニの2種類があり、その名が示すように皮膚の表皮やフケ、アカなどをエサに生息しています。ダニアレルゲンというと、ダニそのものがアレルゲンのようですが、ダニのフンや死骸のかけらのなかにあるDer p 1、Der f 1と呼ばれる小さなたんぱく質がアレルゲンです。Der p、Der fという名前は、ヤケヒョウヒダニ、コナヒョウヒダニの学術名で、アレルゲンとしてみつかった順に番号がつけられます。

ここで冒頭の問題の答えです。右のグラフは、ハウスダストのなかのDer 1(Der p 1+Der f 1)量を世界各地で比較した調査結果です。日本はほかの都市に比べてもっともDer 1量が多く、ダニが多いことがわかります。ダニが発生しやすい環境は気温25℃、湿度75%といわれ、日本はダニにとってとても暮らしやすい国といえます。よって、答えは日本。Der 1量は日本のほとんどの家庭で2μg(マイクログラム:100万分の1g)を超えていました。1グラムのハウスダスト中のDer 1量が2μgを超えると、その家に住んでいる人がダニアレルゲンに感作される危険が高まるという調査結果もあり、日本では家庭でのダニ対策がとても重要になります。

掃除機がけは、ゆっくり、じっくり、何回も!

ゆかや布団の掃除機がけは少なくとも1週間に1回、できれば2回以上しましょう。なるべく吸引力のつよい掃除機で、1㎡当たり20秒以上、普段のスピードの3分の1ぐらいで。同じ場所を往復2回吸引すれば、ハウスダストを大幅に吸引できるというデータもあります。

【参考】秋山一男,安枝浩 監修: 知っているようで知らないアレルゲンQ&A―ご家庭での環境改善に向けて―,東京,財団法人日本予防医学協会,2006

ぜんそくをおこすアレルゲンを調べるにはIgE抗体検査が行われます。 ダニのほかにもさまざまなアレルゲンがあります。自分のアレルゲンをご存じない方は検査してみてください。
詳しくは、 まずはアレルゲンをみつけるIgE抗体検査を をご覧ください。
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